国際かきシンポジウムは、財団法人かき研究所の主催により初めて2005年7月13日〜14日、東京で開催されました。国際かきシンポジウム開催は、世界の水産関係者にとって永年の懸案でありましたから、まさに歴史的に記念すべきイベントであったと申し上げても過言ではありません。
このシンポジウムの成功もさることながら、総括討議の席上、「世界かき学会(WOS)」が創設されたことでありました。
WOSのビジョンは、カキに関心をもつ世界の人々を人類の利益のために結集するということであります。WOSは今後世界各地で開催される国際かきシンポジウムの主催団体としての役割を担っています。
さて、現在の幾何級数的な人口増加がこのまま続くとすれば、2050年には世界の総人口は80〜100億に達すると予測されております。陸上での食糧生産も限界に来ている以上、海洋での生物生産の増加と適正配分についての人類の知恵が強く求められております。
このために、地球環境調和型の水産増殖システムと健康増進戦略の構築、すなわち、「海を生かし,海に生きる」ための知恵の創造と啓発活動が今こそ重要です。
この目標に向かって、第2回国際かきシンポジウムでは、かき産業の近年の進歩、機会、挑戦、課題、さらに人々の健康との関連についても討論し、かき産業の持続的かつ世界的発展を目指します。
かきは「海のミルク」と言われるように栄養価が高く、人類にとって最も伝統的なシーフードであります。それゆえ、水産増殖の思想ならびに海洋環境保全の思想を生み出す源となった、極めて重要な海産生物であります。国際貿易対象水産物としても、ますますその重要性を増してきております。
本シンポジウムが、世界のあらゆる場所においてカキの研究、生産および利用と何らかの関係をもつすべての人々に対して善意、友情および協力の踏み台になることを期待しております。
本シンポジウムでは多くの方々が、彼らの国のカキに関する歴史や現状、課題、開発、食文化等々について分かりやすく講演してくれます。講演やポスター発表の題目を見れば、今日世界のかき産業が直面する諸問題が分かりますし、興味ある啓発的なご意見が出されるものと確信しています。
休憩時間や参加者交歓会におきましては、各国からの参加者がお互いに知り合う機会を持つことができます。参加者間の情報や経験の交換は、我々が切に求めて止まない国際相互理解に大いに貢献するものと確信しております。
最後に、IOS2の支援者ならびに支援団体の献身的なご支援に対しまして感謝を申し上げます。
(平成19年11月27日第2回国際かきシンポジウム開会式挨拶より)